
2025年12月23日NEW
あの激闘から約1週間。12月17日(水)に両国国技館で開催されたボクシングのトリプル世界戦。このメインイベントでは堤聖也選手対ノニト・ドネア選手のWBAバンタム級タイトルマッチが行われ、堤選手が2-1で判定勝ちして防衛を果たしました。
堤選手はボクシングファンの間では「激闘王」と呼ばれる激しい打ち合いの試合が魅力です。井上拓真選手、比嘉大吾選手との試合もまさに打ち合いが続きました。見ている者にとっては「よくぞ倒れずに打ち返せるなあ」というラウンドが延々と続くイメージの試合が多いのです。
この試合でもドネア選手との激しい打ち合いとなり、4ラウンド終了間際には右アッパーをくらってあわやダウン寸前に追い込まれます。しかし、ここはゴングに救われてピンチを脱出しました。その後も堤選手はそのダメージの影響を感じさせず、ドネア選手と12ラウンドまで戦い続けました。堤選手の精神力とタフネスぶりには頭が下がります。率直に凄いです。
また、私が感心したのは相手のドネア選手も同じです。43歳となり全盛期のスピードが衰えたとはいえ、全ラウンドで激しい攻防を見せてくれました。ボクシング界では「レジェンド」と呼ばれる一人ですが、改めてタフさと強さに驚きました。
この興行の世界戦の第一試合は、オラスクアガ選手と桑原拓選手(大橋ジム)の試合でした。桑原選手は7月にジムに来てくれた方でしたので、会場にはジムの会員の方が7人駆けつけて声援を送りましたが、残念ながら4ラウンドTKO負けとなりました。桑原さんの再起を期待しています。
このあと12月27日にはサウジアラビアのリヤドで日本人6人が試合をするスペシャルな興行が行われ、大晦日にはあの井岡一翔選手がバンタム級に階級を上げて初めての試合を行います。年末もそして来年もボクシングの魅力ある対戦カードの実現に期待が持てそうで楽しみです。