
2025年12月16日NEW
12月上旬に映画「栄光のバックホーム」を観てきました。プロ野球ファンならご存じの方も多いと思います。この映画は阪神タイガースの外野手だった横田慎太郎さんが、脳しゅようのため引退することになったその引退試合の最終回で投げた奇跡のバックホームを題材にした映画です。
横田さんは引退後、病気と闘う子供たちなどに対して講演活動などを行っていましたが、病が再発して残念ながら2023年の7月に亡くなりました。父はロッテオリオンズの外野手だった横田真之さんで、私も知っていた選手です。その息子が高校生の外野手でありながらドラフト2位で指名されたことに驚きました。これはかなりの高評価です。
そして彼自身もその期待に応え、入団3年目には開幕戦の先発に起用されたのです。その後は一軍の壁に跳ね返されましたが、再び一軍に戻ろうと練習に励んでいた時期に脳しゅようが見つかったのです。手術後の懸命なリハビリを家族が支え、チームに復帰しましたが後遺症の視力の衰えが響き、引退を余儀なくされたのです。
その引退試合には家族も含め多くの関係者が足を運びました。引退試合とはいえ公式戦ですから真剣勝負です。そして最後の9回裏、センターの守備についた横田選手のところにヒットになった打球が飛んできました。前進して補球した横田選手がキャッチャーめがけて大遠投。それはなんとノーバウンドでキャッチャーのミットに収まりタッチアウト!試合終了。まさに奇跡です。
私はニュースでこれを知ったとき胸が震え信じられないと思いました。その後、この試合が注目を集めて書籍化され「奇跡のバックホーム」として販売されました。この映画のタイトルは「栄光の・・・」となっていますが、これは彼がバッターボックスに立つときの登場曲がゆずの「栄光の架け橋」だったことからです。
とにかく実話ですから泣けて泣けて、私の嗚咽が近くの人に聞こえていないか気になるほどでした。映画のエンドロールでは実写が流れ、ご本人の姿を見てまた泣きました。健康で家族とともに過ごすことができている自分は幸せだなとつくづく感じました。